シャーロット俳句勉強会-3月度作品抄 2021
旅と吟行 俳句を始めて初めて耳にしたのが「吟行」と言う言葉であった。当初銀行と勘違いして笑われた。 芭蕉も一茶も旅をする中で句を磨いていった。時代は進み新しい俳句の再生に生涯を捧げた正岡子規も、不自由な体をおして旅を試みている。 そして旅する中で「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」を残した。 近年、旅吟は報告型に陥る短所があると言われる。そう、先人達の修行の旅は「歩く」ところに意味があるのだろう。そこに乗り物に頼る今日の旅と 歩きながら作句する「吟行」の違いがあるものと思う。 日本の旅には「歩く」がついて回る利点がある。足でかせぐ刑事の様に時には立ち止まり世の物をじっと見つめて作句せねばならない。 夏空へ雲のらくがき奔放に 富安風生
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