☆Charlotte Haiku Group (Japanese poetry) August, 2016 report☆

シャーロット俳句勉強会――８月度作品抄のご紹介です。

海外会員の作品

収穫の色を濃くして葡萄畑　　　　　　　　千恵

小粒なる葡萄ふくみてワイン知る　　　　　千恵

涼風や葡萄の続く地平まで　　　　　　　　千恵

街中を色ひらめかせ浴衣行く　　　　　　　美幸

夏雲をラインで見せ合ふ昼下がり　　　　　美幸

友と見るビルの谷間の揚花火　　　　　　　美幸　（＊）

ガウディのビルの片蔭ゆづりけり　　　　　淳子

雨雲の僅かにみせし夏の空　　　　　　　　淳子

とつくにの花火故郷を偲ばせて　　　　　　淳子

丹精の西瓜にまぶし陽の矢かな　　　　　　精孝

枝豆の色あざやかに無農薬　　　　　　　　精孝

夏祭り心をつなぐ輪の囃子　　　　　　　　精孝

 

 

シャーロット会員の作品抄

縁側に見覚えのある夏帽子　　　　　　　　きなこ

お点前のブルーの袖に晩夏光　　　　　　　きなこ

青い目の浴衣の帯は斜め結ひ　　　　　　　きなこ

せせらぎやに病葉ひとつ迷ひをり　　　　　イサ子

秋の海かもめかもめと並びけり　　　　　　イサ子

秋の蚊のかぼそく飛んで消えにけり　　　　イサ子

病室の父寡黙なり終戦日　　　　　　　　　 由美

さあ起きて秋場所ですよお父さん　　　　　 由美

若き日の父と合唱つくつくし　　　　　　　 由美

浴衣着のやや内股に寺の道　　　　　　　　かずみ

ストローで家族の並ぶおちょぼ口　　　　　かずみ

向日葵の閲兵式を受く構へ　　　　　　　　かずみ

相乗りの精霊流し旅はるか　　　　　　　　みどり

縁台の話題は絶えぬ夕涼み　　　　　　　　みどり

向日葵の太陽発電する気概　　　　　　　　みどり

さくらんぼ共に茶事した友の里　　　　　　桜子

茶会席胸の扇子に故人の志　　　　　　　　桜子

手づくりの十字架壁に夏書斎　　　　　　　桜子

ゴスペルの流るる里や夏の朝　　　　　　　一広

銃に病む国の多きよ熱帯夜　　　　　　　　一広

廃村の明日を夢見る今年竹　　　　　　　　一広

 

（＊）今月の一句

友と見るビルの谷間の揚花火　　　　　美幸

友とはきっと古くからの仲良しなんでしょう。ビルの谷間の花火を見てい
ます。この辺りもすっかり都会化し昔は川原の土手か広場まで行った花火
見物も今日は友達と部屋の窓越しに見ています。ビルの谷間の花火に時の

流れを感じます。

 

俳句は難しくて自分には無理！と思っていらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。まずは興味をもつことから…俳句を詠んでみたいな、と思った方はぜひお気軽にご相談ください。

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