☆Charlotte Haiku Group (Japanese poetry) December,2015 report☆
シャーロット俳句勉強会 十二月度の作品抄
今年最後の勉強会、今回は昼食会を兼ねて行い次の作品が揃いました。
海外会員の作品
摩天楼寒満月に沈黙す 花水木
古寺や小雨に煙る冬木の芽 花水木
受付の途切れぬ列や黄水仙 花水木
月冴ゆる銀の器の中にをり 三日月
蕪寿司叔母の笑顔をふと思ふ 三日月
短日や山ひだも無き郷暮し 三日月
家木とも家族ともなり寒椿 未来
粕汁の香るは母のゐる証 未来
小春日や母の声ある朝餉時 未来
蜜柑狩る町起こしなり海はるか 精孝
蜜柑狩り家族揃ひの昼さがり 精孝
冬耕の夢ふくらます野菜市 精孝
シャーロット会員の作品
我が家にもポインセチアか大中小 由美
しゃぶしゃぶの灰汁のつぶやく神の留守 由美
歓声の上がる氷上神の舞ひ 由美
十二月八日生まれし子等の歴史かな イサ子
生姜湯の効き目確かむ夕餉時 イサ子
水なれば闇夜いとはぬ母狸 イサ子
雲の上瞳を閉じて年惜しむ きなこ
窓越しにオペラハウスのクリスマス きなこ
コアラ来る間近のシャッター十二月 きなこ(*)
一列に子供を並べ社会鍋 一広
小走りに釣瓶落しが後を追ふ 一広
山里の人忙しき小六月 一広
(*)この句、きなこさんがオーストラリアを旅された時のものです。オーストラリアの十二月は夏です。暖かい気候に誘われ、いつもはのろまのコアラも結構活動的なのでしょう。どんどん近寄ってきてもう目の前、びっくりしてあわててシャッターを切りました。この切迫感に年の瀬の十二月という季語が効いています。何の技巧もほどこさず素直で写生句の見本です。
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連絡先
Kazu Suzuki
ka.yariho3182@gmail.com