シャーロット俳句勉強会―1月度作品抄       2019

皆様明けましておめでとうございます。健康で迎える新春、これ以上のものは望まず研鑽を続けましょう。

ときめきは生きぬく力吾亦紅

私の所属する結社の大先輩、今年の一月度の俳誌「沖」で巻頭をとられた方の作品です。ときめきを失った人生は寂しく急に時の流れの早さを感じるそうです。80歳を越えられて、なを、ときめきの人生、だからこそこのような句が生まれるのでしょう。若さは心が決めるもの、私たちも今年一年若さのある句を作って参りましょう。

―作品抄―

初詣読めぬ余生の無事祈る         清裕

つま先の先の先まで日向ぼこ        清裕

年賀状やさしき言葉多き年         清裕

寒月に見られ照らされ納屋掃除       桜子

旅初めは空海川の光りかな         桜子

初旅や差し伸べされし手に縋り       桜子

初空や日付変更線の上          きなこ

松過ぎて友の安否を訪ねけり       きなこ

祖父の手に火の粉飛び散るどんど焼き   きなこ

車窓から追ふ山々や雪少し            美幸

蝋梅や共に見たいと母の言ふ        美幸

木の芽和幼馴染と囲む膳          美幸

これだけと止めに止らぬ磯辺焼       千恵

毎年の田作り作り父秘伝          千恵

黒豆や母の手作り子に伝へ         千恵

弾き初めし古曲に気持ち新たなる      淳子

ふる里の賑はふ頃に初電話         淳子

初日の出赤富士のごと山映える       淳子

大試験かしわ手響く宮の森         敬子

蝋梅の香りほのかに朝ぼらけ        敬子

空港の昇る日拝む六日かな         敬子

初旅は新車を見せにふる里へ       イサ子

新年のテレビの富士に手を合す      イサ子

初湯殿ほそき背中の母洗ふ        イサ子

大根煮る湯気や鼻孔の奥を突き      かずみ

できました未来のべっぴん福笑い     かずみ

鍋奉行お出ましになる四日かな      かずみ

初しごと工事現場にスペイン語      恵利奈

寄り添うて鳥も微睡む冬うらら      恵利奈

凍て空へ勝利を賭けるコイントス     恵利奈

猪口一杯屠蘇にも笑顔父の朝       美和子

急ぎ足なれぬ草履の事務始        美和子

数の子や弾む気持ちのメトロノーム    美和子

初昔垢を落として前向いて         由美

咳き込みてあばら三本五十路坂       由美

時を経て聴くクイーンや鐘冴ゆる      由美

寒柝やふつと鬼平でる気配         一広

薄氷を踏むは踏絵の罪めいて        一広

去年今年逆さに立てる砂時計        一広

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