シャーロット俳句勉強会―11月度作品抄

シャーロット俳句勉強会、今年もいよいよ終わりに近づいてまいりました。

今月の一時帰国時に参加した「沖」中央例会の句会で賞を得た句です。我々勉強会のレベルが日本の大手結社「沖」のレベルにどこまで近づくか? これを知る為、勉強会の句を句会に提出することがあります。

今回初めて海外の作品が特選を頂きましたので報告致します。

次の3句を投句

世に好かれ世に疎まれて曼珠沙華    入選句

作句意図:曼珠沙華は子供の頃首輪にしたりして遊んだ彼岸花、でも両親からは毒花を家に持ち込むなと叱られたものです。韓国では葉と花がお互いをかばい合う相思相愛の花、一方は墓場などに生えることから死人花、幽霊花と忌み嫌われる花、、、人生もこんな両面を持っているかも知れません。

教会の屋根は鋭角秋つばめ    入選―秀逸句

作句意図:教会のとんがった屋根、それにも負けず急角度で乱舞する燕の飛翔に思わず目がとまりました。澄んだ秋空を見上げてすっと生まれた句です。映像の瞬間を切り取った句と評価され秀逸句に選ばれました。

魔女ばかり揃ふハロウィン同期会   特選

選者選評:大きな反響を呼びました。日本の盆供養にも通じるハロウィンです。何よりも子供達が待ちに待った日、ちいちゃな子供たちが楽しむ筈の静かな夜を!ハロウィンの何たるかも知らぬ日本の大人達の馬鹿騒ぎに鈴木さんの怒りが感じられます。そしてこれらの魔女、同期生の女性達にも、、お前もか?と問いかけるユーモアがこの句を一層面白くしている。

会場からの質問:この魔女って日本の同期生?それともあちらの方? 即座の回答:「日本の女性に魔女なんていません」この回答結構うけました。

そこかしこ通行止めの秋祭り         清裕

虎落笛恐く無いよと子守唄          美幸

郷帰り母が待ってる紅葉鍋          美幸

山茶花を友に手向けの郷帰り         美幸

冬空の富士ぽっかりと掴めさう        千恵

北風に負けじと集ふ還暦会          千恵

寄鍋や子供の頃の顔並べ           千恵

暮早し猫ども早くも背を丸め         淳子

もう動く気もなし窓の冬の蠅         淳子

寒月や父母も見てゐる同じ月         淳子

蒲団から抜けるも覚悟冬の朝         敬子

マフラーに温みをもらふ朝の床        敬子

隣人にかまはぬ夫の大くさめ         敬子

夕闇を誘ふか梟鳴きはじむ           イサ子

朝明けの光賜る鰯雲             イサ子

朝露や芝生にダイヤ撒きしごと         イサ子

冬めくや手を引っ込める朝の水       かずみ

たなごころ息吹きかけて今朝の冬      かずみ

馴れ初めを聞きし湯豆腐鬆の立てり      かずみ

介助受け涙ぐむなり冬の駅          桜子

初冬の銀座に野点客の列           桜子

月冴ゆる水面賑はふ鳰の笛         恵利奈

買ひ走る肉屋のコロッケ暮早し       恵利奈

木の葉散る御堂に今も忘れ傘        恵利奈

大皿は轆轤に鎮座冬ぬくし         美和子

大熊手天下とったる心持          美和子

小春日や音を奏でる益子焼         美和子

復興を願ふゆるキャラならひ吹く       由美

寒析と掛け声今も時代劇           由美

仕事場に残る父の香針供養          由美

風さそふ古寺の鐘聞く薬喰          一広

捨てし田の淋しきものや捨案山子       一広

ドライバー手話には手話の雪くるか      一広

俳句勉強会へのいざない!

人間の機能の中で年齢に関係なく訓練で成長するのは筋肉と脳と言われています。新しいことで脳は活性化、成長いたします。脳の老化を防ぐ俳句が注目されています。俳句の経験のない方、初心者の方の入会を特に歓迎致します。会費は無料です。ご興味のある方は以下のメールアドレスにご連絡頂くか、月3句をお送り頂くことで会員となれます。ご参加をお待ちしています。

お問い合わせ先:KAZU SUZUKI
<ka.yariho3182@gmail.com>