シャーロット俳句勉強会 – 5月度作品抄  2022 

早くも5月、新緑の季節の訪れです。私の住むメキシコ北部では、センソントレという鳥が、朝夕に美しい囀りを聞かせてくれるようになりました。木のてっぺんに止まって鳴く習性があるので、その声は高らかに澄んで響き渡ります。

“ センソントレ”の名前は、スペイン征服前の先住民のナウアトル語に由来しており、「400種類の声を持つ鳥」として、先スペイン時代の文化では重要な位置づけを持ち、多くの伝説に登場しています。他の鳥の鳴き声の真似もできるので、それぞれに囀りの組み合わせのバリエーションが違ってくるのも楽しいです。

その囀りを聴いていると、日本三鳴鳥である大瑠璃の声にも似た響きもあり、遠く故郷に思いを馳せます。センソントレは、私の中で日本とメキシコの橋渡しをしてくれているような感覚を覚えます。

今日もまた、夕方に散歩しながら、鳴き声にその姿を探そうと思います。 千恵

瑠璃鳴くやなほ林中の夕明かり    戸川稲村



5月の作品抄です

幼子の腰の引けたる庭花火            清裕

解体の本堂抜ける若葉風                               清裕

薫風やブルーシートの屋根哀し          清裕

聖母月平和よ早くと手を合はす          千恵

微睡ていつしか滝の子守唄            千恵

美しく鳴く大瑠璃よ影いづこ           千恵

異土の子に絵でも喜ぶ初幟            美幸

子の写真見飽きぬ父に首夏の風          美幸

卯の花腐し今日の行き先決めあぐね        美幸

命あるもの賑はひて初夏の朝           淳子

白みゆく空讃ふるや夏の鳥            淳子

打水に匂ひ立ちたる石畳                淳子

薄暑かな酢の香ほのかに炊飯器          敬子

おさな手の優しく包む雨蛙            敬子

初夏やシアーソックス新調す           敬子

白靴のまたバンカーと天仰ぐ             かずみ

緑陰に体育座りとあぐらの子          かずみ

愛艇の覆ひを外す梅雨晴間           かずみ

初夏の風犬同伴のテラス席           美和子

潦波紋はアートぞ水馬             美和子

夏場所や夢の優勝除幕式            美和子

今か今かと花火を待てり握り飯          桜子

夏帽子引き出しのなか出番待つ          桜子

123歩幅大きく初夏の空            桜子

紫陽花や部屋に花壇を見る心地          澄江

旅先の子へのサービス揚げ花火          澄江

旅果てぬ蒲公英の絮我もまた           澄江

大空に光る白シャツ子の帰宅           祐子

いつの間に子の背な広し草むしり         祐子

高千穂の滝に泣く子の古写真           祐子

後戻り出来ぬ人生走馬灯             一広

小次郎も切れるものかよ夏燕           一広

静けさや闇夜の戦蛍の火                一広



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