9月、中秋の名月を愛でる季節ですが世界各地の天候異変、ここシャーロットも20年ぶりに台風に見舞われました。雨台風で進度が遅い為、何日も雨が降り続きました。
この雨にふと神話の「ノアの方舟」を思い出しました。「ノアの方舟」、実は最近になってこの神話に事実説が出てトルコのアララト山も学会も賑やかになっています。
我々としては、句にのせて行く秋を静かに味わいたいのですが。
―作品抄―
新涼や列島めぐる旅心 清裕
つまべにの小さき友の手夢の中 美幸
きちきちを野に聞く里よ旅最中 美幸
手作りの味なつかしき芋煮会 美幸
見えぬ目に呟くやうな秋の雨 千恵
帰燕せし巣に声もなし風もなし 千恵
待ちわびし便りに復興鶴来る 千恵
留守宅の庭賑やかや虫の声 淳子
秋風や空に止まる鳶一羽 淳子
病窓の静かにけむる秋の雨 淳子
野ざらしや柘榴身を裂く気配して 敬子
鉢に咲く野に咲くやうや吾亦紅 敬子
龍田姫そっと頬染め薄化粧 敬子
新涼やスーツケースと渡航券 きなこ
蛍草今日の憂ひと共に失す きなこ
気に入りの皿を落としぬ今朝の秋 きなこ
落花生地に現れし子沢山 イサ子
虫すだく人恋しくす夜もすがら イサ子
秋空や絵の具の青のもっと欲し イサ子
鰯雲抜けて機上の人となり かずみ
振り向けば足跡続く秋の浜 かずみ
この世には白と黒のみ星月夜 かずみ
吊るし花色をひとつに秋麗 桜子
北の街大地ねぢれて夜の長き 桜子
秋出水ノアの箱舟かくなりや 桜子
残業の帰路の静けさすがれ虫 恵利奈
車輪閉じ銀翼の影秋空へ 恵利奈
妻踏みしワルツのリズム星月夜 恵利奈
ラケットを天に突き上ぐ菊日和 美和子
銀杏に足を止めつつ朝の道 美和子
玄関の南瓜ランタン夜は恐し 美和子
空蝉の旅立つ姿武士のごと 一広
虫しぐれ百の虫には百の恋 一広
鮮やかな踊り子の手の月に反り 一広
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