シャーロット俳句勉強会 -6月度作品抄 2021

もう6月、俳句をやっていると旧暦と新暦の違いが気になりますが、暦をみるのは楽しく思わぬ過去を知ることが出来ます。さて、今月の勉強会では蛍を詠んだものがあります。そこで今月は蛍の話;

明治16年(1883年)フランス人チャンプレン氏が素晴らしい宇治川の蛍に感激し日本の蛍をフランスへ輸出しています。フランスの水には合わずその後の話はありませんが、「こっちの水は甘いぞ!」とはいかなかった様です。

宇治川では蛍合戦なるものがあり、時には数十万匹の合戦で多くの蛍が戦いで死に流れて行ったとの歴史が残っています。どうも戦うのは雄蛍のみで、少ない雌を奪う為の戦いだったようです。

芭蕉門下の十哲、許六の句―かしこさに合戦なしに飛ぶ蛍 ― 許六。 

ずっと時代が下がり文政年間の句―和睦せよ石山蛍宇治蛍 一 一茶。

流れ去る蛍への哀惜一茶の気持ちがにじみ出ています。いつの世もどの世界も平和とは美しいものです。

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6月の作品抄ですー 

風青し赤信号に目を凝らし     清裕

父の日や何も要らぬとただ笑顔   清裕

梅雨の入り賽銭箱は本堂へ     清裕

紫陽花や雨粒残す夜明けかな    千恵

小さき手を止めぬ湖畔の水遊び   千恵

雨上がり木漏れ日眩し青葉かな   千恵

待ちゐたる赤き月見る涼夜かな   美幸

紫も明日は朱色か七変化      美幸

たをやかな顔も揃うて咲く四葩   美幸

雨上がり水面擦れ擦れ夏燕     淳子

今日の色決めかねてゐる七変化   淳子

月下美人愛しき一夜を香にのせて  淳子

心付けはずむ引越し梅雨晴間    敬子

一日の勤めのご褒美氷菓子     敬子

記念日の写真は四葩と二人づれ   敬子

ボサノバが流るるカフェ夏の月   かずみ

蛍火の中にティンカーベル探す   かずみ

夏燕雛追うてをり守りをり     かずみ

こんな世も父の日なれば遠出せり  イサ子

大樹なら頼りと絡む蔦若葉     イサ子

新しき水着見せたき磯歩き     イサ子

産土を捨て紫陽花の艶やかに    美和子

芝原を覆うて白き雹の玉      美和子

青紫蘇を摘んで匂ひのいつまでも  美和子

古びたる螺旋階段梅雨湿り     モトコ

炊き上がる玄米飯 や胡瓜揉む    モトコ

蛍狩一番星を探す子ら       モトコ

筋向ひ紫陽花満ちる中学校     桜子

母の日の花展の記憶新ページ    桜子

頼るワクチン放課後に流す汗    桜子

梅雨雲やたちまち山を包みをり   百々代

紫陽花のまるで手品師色変幻    百々代

逝きし子の蛍となりて気のままに  百々代

ごとごとと登山電車や紫陽花路   澄江

蛍狩り幼き頃の竹箒        澄江

青葉風クレーンさつと立ち上がり  澄江

百の国巡りて百の夏の夢      一広

存らへばこの地に染まり濃紫陽花  一広

聞きをりし父の生き様知る男滝   一広

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鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com