シャーロット俳句勉強会 – 4月度作品抄 2020 … Charlotte,NC

昨今の世の騒ぎ、例の新コロナウイルスの脅威ですがある意味では自然の出来事なのかも知れません。

以前から学者達が警鐘を鳴らして来た人類の最後の敵はウイルスとの戦いになる。

この自然な出来事が起きたに過ぎません。万物の霊長である人類、神の忠告にも関わらず自然界を自由に操り高度な武器を操り自分たちに不都合な動植物の全てを抹殺し万物の頂点に立った人類、最後は見えない微生物との戦いになります。

この結末は、人類の10倍も100倍も長寿の大木達がじっと見守っています。

私たちは醜い争いで無く神に感謝し自然を愛でる季語を持つ文学に邁進し、自然の中を逞しく生きて行きましょう。

 

―4月の作品抄ですー 

 

春耕や休み休みの畝ひとつ         清裕      

ひな壇を子猫巧みに昇り降り        清裕 

振り下ろす鍬を寸止めつつみ草       清裕 

猫の子や我がもの顔で通り過ぎ       千恵 

友便り桜隠しを窓越しに          千恵

ドアノブに紙巻き回す春の午後       千恵        

早咲きの桜に願ふ無事平和         美幸 

歩きたし桜しべ降るあの小道        美幸   

残る鴨定めの如く空仰ぐ          美幸    

春の陽を受けて弾ける小鳥かな       淳子     

お味噌汁浮かぶ胡葱まぶしかり       淳子              

夜桜や見せることなく去りにけり      淳子 

店先に郷里のあさり並びけり        敬子      

竹の秋孤独の壺と化す下宿         敬子      

風やさし聖歌の調べ病棟に         敬子

内側は真珠の輝き栄螺かな        かずみ  

春の蠅一泊二日のかくれんぼ       かずみ

自主隔離凧は奔放より高く        かずみ 

菜の花や通園バスの止まる丘       恵利奈        

のびのびと在宅ワーク春の昼       恵利奈       

苗札が一つ増えるや日々楽し       恵利奈

ハイポーズ笑顔を重ね八重桜       イサ子

引き潮に皆でくり出す潮干狩り      イサ子

躑躅咲く丘を越ゆれば今日の宿      イサ子    

節分や行く先々は汚染地区         桜子 

世界中コロナ蔓延春愁い          桜子

外出禁止令今日は草取り躑躅咲く      桜子

花蘇芳小さき花の寄添いて        美和子  

たどり着く第二の郷の春夕焼       美和子

春眠や秒針の音の遠きより        美和子

夏近しパイ焼き立ての香り立つ       由美 

花待たず志村けん氏のそっと逝き      由美

リモート礼拝祈りは深し復活祭       由美 

袖口の鉛筆汚れ花は葉に         モトコ

小遣いの皮算用や春の昼         モトコ

脇役になりきれぬ青アスパラガス        モトコ

大勢もいつしか一人潮干狩り        一広

遠足は野に歌が来る子ら連れて       一広

入学児また見せたくて前後ろ        一広

                                                              

 

                

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