海外勤務が長かった主人が定年退職をして初めての春、毎朝桜の開花情報を確認して花見に出かけました。日本列島が桜色に染まっていく様でした。
豊臣秀吉は1598年に京都醍醐寺で「醍醐の花見」を催し1,300人もの人が集まったそうです。
大きなことが好きな秀吉はこの10年ほど前の「北野の茶会」でも町人、百姓など身分にかかわらず招き、その数なんと1,000人、醍醐の花見ではこれを超えるものだった。
茶会では招待されたのは武家を支える女衆のみー女性のみ、どこか庶民、秀吉が感じられます。人が好きで、茶を好み、桜を愛でる日本人、我々もそのDNAを受け継いでいます。 美幸
桜狩り奇特や日々に五里六里 松尾芭蕉
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4月の作品抄です
剪定や脚立ふらつき老いを知る 清裕
日ごと増す花の勢い枝を消す 清裕
砂利道の足音消える花吹雪 清裕
花便り幾度も開くEメール 千恵
暮れ際の映える一瞬花水木 千恵
定年の思ひは千なり花吹雪 千恵
太閤の踊り出すかも花の雲 美幸
桜蕊降る仄かなる紅点して 美幸
車椅子出し惜春の三家族 美幸
故郷はかくも美しきと花便り 淳子
春の浜引き潮のなす砂模様 淳子
蜂鳥の主張せんとて囀れり 淳子
三月や受付け窓は人の列 敬子
足早を止めて緩める春ショール 敬子
親方に習ふ屋根塗り花曇 敬子
コロッケの行列見つけ春夕焼 かずみ
リモンチェッロと気取つてみたり朧月 かずみ
かはたれの灯は仄白き遍路宿 かずみ
犬二匹生まれて花の盛りかな 美和子
裏庭にただ坐りをり春の鹿 美和子
蒼天に白を極めて花水木 美和子
実感す桜の国は平和なり 桜子
春愛でし抹茶に夫の感嘆す 桜子
リハビリか花見かどちらや桜子 桜子
美しきもの里の山河や花ゆすら 一広
いつの間に知らぬ同士の潮干狩 一広
囀りや高層ビルを縄張りに 一広
お仲間募集: 俳句に興味のある方、俳句は初めての方も歓迎です。ご連絡下さい
鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com