シャーロット俳句勉強会 -2月度作品抄 2020

先週ノースカロライナ平野部でも積雪がありました。皆さん、風邪などひいていませんか?

シャーロット俳句勉強会より、今月の作品集のご紹介です。

二月をさりげなくと詠われた友人の句が俳誌で巻頭をとられた。

確かに華やかな一月や三月に比べ二月は何とも地味な月です。

そこで二月の出来事を見直したところ、堀部安兵衛、高田の馬場

の決闘があります。講談等で喧嘩安兵衛、飲んべ安と言われたが、

誠は文武に秀でた好青年だったようです。赤穂義士には文武に優

れ、俳句にも優れた人が多かったのも嬉しい事です。

―2月の作品抄ですー

病院のカフェの常連冬パジャマ       清裕

午後の点滴冬陽を受けて滴れり       清裕

退院の許しの知らせ初景色         清裕

冬空や郷発つ人の機の重き         千恵

波刻む陽のきらめきや春の暮        千恵

豆を打つ鬼の面にも嬰笑ひ         千恵

春の雪裾の乱れを恥じながら        美幸

春うらら懐かしき地の風優し        美幸

賑やかな声続きをり梅月夜         美幸

琴線に響く音色や初稽古          淳子

主無き庭に程よき雪化粧          淳子

桜餅頬張る父の肩薄し           淳子

うぐいすと覚しき声に押すボタン      敬子

幼木といへど紅梅香の誇り         敬子

春風やダイヤのやうに水面揺れ       敬子

鳥雲やイカロスの夢つれて行く      かずみ

蕨餅黒蜜きな粉とおりあはず       かずみ

机から弾ける子らや牡丹雪        かずみ

春待つや断捨離後の壁の跡        恵利奈

バレンタイン今はひとりのチョコレート  恵利奈

春寒し給油キャップの空回り       恵利奈

春の風届く便りは友逝きし        イサ子

春めきて路上に声の賑はひぬ       イサ子

春帽子乙女心を残しまま         イサ子

蒲団干す廊下に春の陽の香立つ      美和子

教室に湯気さかんなるやかん置く     美和子

日脚伸ぶ新成人の影長し         美和子

付け睫毛何か気になる春疾風        由美

拭き上げる春泥黒のハイヒール       由美

デイトレーダーお茶は濃い目の目借時    由美

鬼やらひ鬼の親子の英会話        モトコ

梅一輪ついと色めく獣道         モトコ

夫の焼くフランスパンや春の風         モトコ

石庭のさざ波浮きぬ初明り         一広

老犬の尾を振る力礼者かな         一広

山姥は達者と告げよ雪解川         一広

お仲間募集: 俳句に興味のある方、俳句は初めての方も歓迎です。下記迄ご連絡下さい。

 鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com