シャーロット俳句勉強会―10月度作品抄  2020

秋です。気候に恵まれ過ごしやすい季節なのに、何故かさみしい思いが先に立ちます。俳句にもさみしい句が目立ちます。特に「秋風」がいけません。秋風と言うだけでもう清々しいと言うよりも直ぐさみしさが出てしまいます。どうも寒さに向かうことがさみしさを誘うようです。

天気もそう、雨になると天気が悪い、天気がくずれますと表現します。雨不足で天に雨を祈る我々、一方、雨には天気予報士さえも天気は悪化と言います。

「雨雨降れ降れ母さんが蛇の目でお迎え♪」うれしいですよね

雨も風も月も星も、おいしい果物もいっぱいの秋を楽しく詠いましょう。

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―10月の作品抄ですー

秋没日切磋琢磨の友逝きぬ      清裕

床下が今宵の住まいちちろ鳴く    清裕

敬老日世辞は要らぬと喜寿元気    清裕

秋分やコロナの日々は紅いらず    千恵

南瓜の芽出たる話題もZOOMなる   千恵

蓮の実のひよいと顔出す握り飯    千恵

秋晴れとつぶやく夫の目尻皺     美幸

雲の群れ茜草の色に染められて    美幸

秋湿り踏み跡探す登山道       美幸

窓越しの弾けんばかりの柘榴かな   淳子

遠まわりしてコスモスの咲き乱れ   淳子

天窓の円くを映す今日の月      淳子

厨房に夜食の名残り桶の椀      敬子

墓碑守る白をまとうて彼岸花     敬子

台風一過養生テープを残す窓     敬子

ハロウィンのミニーマウスは魔女に化け  かずみ

ゼッケンで我が子を見つけ運動会  かずみ

骨接の患者迎へし濃竜胆      かずみ

いくたびも空確かむる今日の月   イサ子

夕暮れやなをも激しき蝉の声    イサ子

栗飯の栗のみ取りて出す茶碗    イサ子

初賜杯故郷におくる土俵入り    美和子

名月にスマホをかざす影三つ    美和子

秋空へ上がる歓声ホームラン    美和子

長期ビザおりた知らせや秋麗     由美

干からびたままの薄皮青蜜柑     由美

自家製のカレーは南瓜の味自慢    由美

望の月団子の行方気になる子    モトコ

木登りの手本をみせる薄紅葉    モトコ

秋空へ綱引く声は多国籍      モトコ

露天風呂底這うかにや枯紅葉    百々代

澄む空に鉛筆ほどの飛機仰ぐ    百々代

若人の群れて惜しむか秋の海    百々代

化粧する妻のハミング山粧ふ     一広

ちんだけをしての伝言秋袷      一広

下界より汽笛の届く菊日和      一広

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鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com