暑い夏、日本の空のあちこちに花火が上がり私達を楽しませてくれました。武器として日本に持ち込まれたとも言われる花火は江戸時代に隅田川で行われた水神祭で初めて打ち上げ花火が上げられたと言われています。当時関西や江戸では、飢饉、疫病の流行により、多数の死者がでていました。その死者たちの慰霊や悪疫退散のために水神祭が催され、打ち上げ花火が上げられたそうです。
夜空に打ち上げる花火は平和への願い。これは今も変わりません。 美幸
早打ちや花火の空は艶まさり 中村汀女
8月度の作品抄
夏祭老いが指揮とる寄付集め 清裕
朝起きを競ふつもりか蝉しぐれ 清裕
心頭を滅却出来ぬこの暑さ 清裕
日向水掬へば遠き里の庭 千恵
公園の子らに負けじと蝉しぐれ 千恵
酸っぱさの喉すっきりと夏料理 千恵
夏祭揺れるヨーヨー水の音 美幸
水揺れて浮き輪も揺れてはしやぐ吾子 美幸
激辛は続ける夫の夏料理 美幸
近づけば川面に灯の影川床料理 敬子
鳴く蝉と鳴かない蝉の夕間暮れ 敬子
食細き吾子と育てしミニトマト 敬子
キンキンの器に三種夏料理 美和子
海風に押されに押され揚花火 美和子
初嵐三千キロの旅の果つ 美和子
ガラス器は我が家の家宝夏料理 イサ子
空き地には紫蘇に雑草はびこべり イサ子
細切りが自慢胡瓜のヤマト盛り イサ子
コスモスの癒しなれやと生花に 桜子
熱中症何ぞと耐える球児たち 桜子
阿波踊阿波の伝統祭芸 桜子
一湾の鏡となれり大花火 一広
墓洗ふ叱られた日の懐かしく 一広
富士見える席ありますか夏料理 一広
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鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com