今月のエッセイ当番は私、何を書こうかと考えている内に眠くなくなりました。おまけに先程からごうごうと風が吹き荒れ、益々目が冴える。 そう言えば、今日は本当に暖かかった。この風は春一番なのだろうか。
俳句に親しむと季節に敏感になります。春一番の後は一寸冷え込み又南から強風がきます。 春二番です。 気象庁が知らせるのは春一番のみですが、自然に敏感な俳句、俳句の季語集には春三番まであるのです。
春の季節を敏感に知らせる春の風、、、本当の春はもう目の前です。 美幸
春一番歌い出したる地球かな 仙田 洋子
3月の作品抄です
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しじみ汁実の無き殻の累々と 清裕
タンカーの動くと見えず春の海 清裕
雛飾る戦無き国いつまでも 清裕
うららかや風の香りと鳥の声 千恵
古雛や母の歌声聞こへさう 千恵
幼な子も魔女になります謝肉祭 千恵
時流れ鳴らぬピアノや夕霞 美幸
色褪せたアルバム愛し春の風 美幸
空っぽの家に差し込む春の色 美幸
母が剥き父が頬張る春蜜柑 敬子
春寒の夜や待ちわびる医師の報 敬子
春天へ母言ふ迎へ早く来て 敬子
春めくや屋根葺き替えの音軽ろし 美和子
桜咲く思わず口に出る言葉 美和子
木瓜の花受け継いだ鉢小さき鉢 美和子
春景色どこもパチパチニューカメラ イサ子
宿の鍵ケースの底の花筏 イサ子
ガラス窓桜の小枝ふれにけり イサ子
拾ふ枝梅見の土産や100歳の人へ 桜子
逝きし姉の声ききたしや春愁 桜子
藁を解く枝の芽吹きがこんにちは 桜子
誇らしげ自作の革の内裏雛 澄江
春疾風網戸スライド右左 澄江
古き道今蘖も賑やかに 澄江
ややこしや国を二つに納税期 一広
駄菓子屋に子らが連れ来る春一番 一広
火と水の喧嘩走りやお水取り 一広
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鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)
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