ヴィクトル.ユーゴの言葉、海よりも一層壮大なのは大空である大空よりもさらに壮大なのは人間の心である。実際、我々の心の大きさはどの程度のものか判りませんが、海も山も大空も大自然を対象に俳句を詠んでいます。雨や風や暑さや寒さにも負けず大きな心を持って励みましょう。日本は梅雨に入りました。
―六月の作品抄ですー
松島の島をすり抜け朱夏の風 百々代
江戸茄子に心注ぎし鉢並ぶ 百々代
かき氷溶けるごとくに命果つ 百々代
紫陽花の少し傾き雨上がる 清裕
短冊に英語も混じる星祭 清裕
世の平和「令和」にたくし夏来る 清裕
茶事の庭つくばい囲む青楓 美幸
二年坂単衣をまとひいそいそ 美幸
紫陽花や母の庭にもこの地にも 美幸
船窓や川面の緑きらきらと 淳子
雨上り睡蓮淡きモネの庭 淳子
白砂に影くっきりと遊び船 淳子
豆飯やつつまし夕餉色を添え 敬子
黒南風や配合変える三杯酢 敬子
厚き雲うなる機体か遠雷か 敬子
紫陽花を愛でて母国を後にする 桜子
父の緊張ジュンブライドの笑み誘ふ 桜子
塀越しの薔薇にも朝のご挨拶 桜子
振り抜いて雲の峰へとティーショット かずみ
剥ぎ取って持ち帰りたし夏の雲 かずみ
時の日やハチ公前の待ちぼうけ かずみ
ごきぶりやディスポーザーに呑み込まれ 恵利奈
幸呼ぶてふ亀の子道をそーろそろ 恵利奈
夜つぴての鳥の恋かな浅ねむり 恵利奈
塗りたての十字架まぶし夏の空 イサ子
綿刈り機綿こぼし行くそこかしこ イサ子
蠅叩き打つごとに角反り返り イサ子
釜だしの一喜一憂夏の雲 美和子
大口を開け親を呼ぶ夏つばめ 美和子
金魚下げ楽しかったと帰り道 美和子
扇風機おばさんひなげしに揺れ逝かれしか 由美
イチローの見たし勇姿よ夏霞 由美
紫陽花やあの日の思ひ夢の夢 由美
故郷の便り紫陽花色づきぬ モトコ
ワンピース足りぬパズルや梅雨に入る モトコ
父の日や三代続く同じ鼻 モトコ
ワイパーの動き急かせる驟雨かな 一広
父の日や父の写真にさがす父 一広
ぬばたまの闇にくちなし香の在処 一広
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鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)
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