八月は控えめな佇まいながらも、色濃く鮮やかな「竜胆」でした。竜胆は古くからその根を漢方薬に用いられ、「竜の胆のように苦い」と表現されたことからその名が付いたとも言われているそうです。九月はどのような写真で秋を感じさせてくださるでしょうか。 敬子
我なりの幸をみつけし濃竜胆 西澤ひで子
令和6年9月度の私達の作品抄です
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庭の朝幸せ運ぶ黒トンボ 清裕
処暑なれど厳しき日差し今しばし 清裕
夜明けどき涼風うまし深呼吸 清裕
あの子には大き過ぎるや秋の雨 千恵
急ぎ足釣瓶落しに先越され 千恵
雨あがる光の中を秋の蝶 千恵
秋涼し母の手を引くこの坂は 美幸
白桃の香りにつられ道の駅 美幸
秋扇もう手探りもせぬカバン 美幸
蒲萄剥く母は子供となりし夫に 敬子
ただ待てり台風来るも過ぎるのも 敬子
秋風や奥様きっと千の風 敬子
赤白の帽子奪ひや秋の空 美和子
成田着二百十日の里帰り 美和子
半日陰白き茗荷の花二つ 美和子
秋日和手妻かひよつこり忘れ物 イサコ
穂を垂れて二百十日もしのぎけり イサコ
主去るも燐家の庭に鳳仙花 イサコ
友見舞ふ空は穏やか鰯雲 一広
生身魂背筋伸ばして通らるる 一広
君ひとり行く花野道寂しかり 一広
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鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com