シャーロット俳句勉強会 – 12月度作品抄 2023

子規と野球;短い人生で日本俳句の再興をなしえた子規の功績は誰もがみとめる。でも多くの人の脳裏には野球に掛けた子規の生き様も残っている。早くから野球に挑み、彼自身選手として活躍、日本の野球普及に努めた。

彼により多くの野球語が残った。打者、走者、四球、直球、など英語が日本語になった。結核による喀血、バットを捨てペンを持ち俳句で生きた。日本野球の祖、明治の熱血漢子規は、2002年彼の没後100年目、平成になって野球殿堂入りを果たした。病魔と戦いながらも元気だった彼、沢山の野球の句も残している。  一広

球うける極秘は風の柳かな  子規

令和5年の最後、12月度の作品抄です

ほどほどの日々過ぎ行きて年暮れる   清裕

年の瀬やいつしか増えし医者通い    清裕

日向ぼこ戦の国へ安らぎを       清裕

積もりゆく雪しんしんと夜も更けて   千恵

子の聖樹ツリートップを先ず決めて   千恵

寒椿寄り添ひ会うて咲きにけり     千恵

冬ぬくし腕に抱える服増えて      美幸

落葉掃き箒の先で舞ふ銀杏       美幸

冬紅葉家康公の城の守り        美幸

宅配のバイトの散らす落葉かな     敬子

二歳児の両手で握る吸入器       敬子

冬日向カップ片手で探す席       敬子

スキーバス目覚めの窓の銀世界    美和子

100円ペン滑り出し良し賀状書く  美和子

ママちゃりを漕いで漕いでの年用意  美和子

丘にきて手も届きさう冬夕焼け    イサ子

宅配の車も増えし師走なる      イサ子

夜咄や明日嫁ぐ娘も加はりし     イサ子

戦争の起きない世なれ年歩む      桜子

助けられ何かを始む師走かな      桜子

異常なる暖冬のちの不気味かな     桜子

リハビリの励む運動冬ぬくし      澄江

待ち侘びる娘家族や年の暮       澄江

街路樹や季節待ちをり枯木立      澄江

子規をらば話は野球萩の庭       一広

大海を紺碧にせり寒日和        一広

千と咲く山茶花万と散りをりぬ     一広

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 鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com