春は桜、海外にいると日本への思いもひとしおです。アメリカにもドイツにも日本から寄贈された桜が見られ日本人の誇りです。
メキシコからも日本の桜寄贈の話はあったのですが、気候等の理由で実現できず。代わりに、メキシコではブラジル産のジャカランダの花が日本人に桜気分を味あわせてくれます。ジャカランダ祭りは熱海にもあるようで、花は世界中の人々の心を癒します。熱海の桜もヒマラヤやイタリアからの移植と聞く、今は日本の染井吉野に混じり春を彩っています。
今年の春は両親の七回忌を日本の桜の下で執り行うことが出来ました。
日本で見る日本の桜はやはり心に沁みます。 千恵
さくら咲いて、なるほど日本の春で
~種田山頭火
4月度の作品抄です
先がけて咲きたる桜盛んなり 清裕
花の道歩み止めてはまた歩む 清裕
通学路下見の親子春を行く 清裕
花吹雪響くお経の七回忌 千恵
並んだと吾子の歌声チューリップ 千恵
蒲公英を避けるやさしさ車椅子 千恵
桜しべ降りこの一面も桜色 美幸
風光る手を振る二人煌めいて 美幸
春日傘分け合ふ二人の散歩道 美幸
改装の玄関先に落椿 敬子
花冷えや慣れぬ勤めに慣れぬ椅子 敬子
カステラを口いつぱいに復活祭 敬子
対岸の塔に棚引く花の雲 美和子
春望やただ揺り椅子に揺られおり 美和子
嘘つきの嘘のつけない四月馬鹿 美和子
朝寝坊コーヒー抜きの春霞 イサ子
芝生伸び鳥も獣もかくれんぼ イサ子
衣替へ抽斗引いてまた押して イサ子
春うらら車椅子での深呼吸 桜子
葉桜まで三週間の記録かな 桜子
日没の桜としばし向き合へり 桜子
麗らかや背中いっぱいランドセル 澄江
芽吹き時溢れんばかりの雑木林 澄江
遠き日よ又訪ねたき花の雲 澄江
両足を天に突き上ぐ半仙戯 一広
啓蟄や子らの歌声そこかしこ 一広
再会のハグ繰り返す走馬灯 一広
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鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com