シャーロット俳句勉強会 -11月度作品抄 2022 

11月2日は、メキシコの 「死者の日」です。

「007」や「リメンバーミー」の映画で広く知られるようになりましたが、数千年前からのメキシコ先住民の「死者の日」の風習と、スペインによる征服後のカトリック信仰の「諸聖人の日」が混合した独特な祭礼となっており、文化の融合を象徴するものとして、2008年にはユネスコ無形文化遺産に登録されました。

死者を迎えるために町中が彩られ、家庭でも祭壇を設けて故人の遺影や好物をお供えし、マリーゴールドの花や蠟燭で飾ります。骨を形どった「死者のパン」もこの日に食べます。

大輪のマリーゴールドの飾りを見ると、日本の菊花展の大輪の花や菊人形を思い出させます。祖先の人々への祈り、私も帰国の折には沢山の菊を持ってお墓参りしたいと思っています。   千恵

とりどりの菊もて死者の隙塞ぐ  津田清子

 

11月の作品抄です

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千成の熟柿そのまま鄙の里      清裕

冬耕や傘寿と見えぬ鍬裁き      清裕

焼き芋のぬくもり包むたなごころ   清裕

朝寒や枕離せぬ日曜日        千恵

小春日や背筋伸ばして戸を開けり   千恵

枯れ葉踏む靴見せたくて子のはしやぎ 千恵

冬紅葉水面に落ちてなほ紅し     美幸

山茶花や主居ぬ庭に咲きて散り    美幸

今まさに地球に隠れ冬の月      美幸

小春日や荷物に添えるお礼状     敬子

冬ざれや三和土には早や硬き風    敬子

味噌味の出番の増える冬の夕     敬子

冬日向ドライブウェイに猫二匹    美和子

気にかかる目よ鯛焼きは先ず尾から  美和子

木の葉散るフロントガラスを滑り落ち 美和子

リハビリは立冬の庭廻りかな     桜子

石蕗の花大石の隣は満開に      桜子

朝ぼらけ明日を急ぐか冬紅葉     澄江

冬落暉富士は静かなシルエット    澄江

この庭に花絶えさせぬ帰り花     澄江

大海を覆ひ尽くすや星月夜      一広

吾子かもと妻の呟き寒昴       一広

乱れ世を乱れ見せずに雁の棹     一広

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鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com