夜遅く帰宅すると郵便受けに回覧板が入っていました。いつ回されたのか、足止めしていなかったか気になります。回覧板は昭和の初め頃、隣組の連絡手段として普及されたようですが、今ではその必要が問われている様です。
昔、集合住宅で暮らしていた頃は掲示板でお知らせを受けていましたので、長い外出で回覧を足止めする心配、又、出がけに回ってくると確かに面倒に感じます。しかし時代遅れと片付けるには勿体ない様にも思います。慌てて開いた回覧物は「赤い羽根共同募金の案内」と各家庭に一本の赤い羽根でした。秋の深まりを知らせて貰えたように感じます。 敬子
秋の羽根国主のごとく神めぐり 角川源義
10月度の作品抄です
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瘦せ細る秋刀魚悲しや我庶民 清裕
秋没日切磋琢磨の友逝きぬ 清裕
浜万年青浜辺の生家すでに無し 清裕
朝陽さす草陰になほ虫の声 千恵
名月や友の話に夜を忘れ 千恵
見たことも無き茸並ぶ市場街 千恵
人溢れ秋果も溢れ朝の市 美幸
秋の雲静けき水面を泳ぐか 美幸
茸狩り香りを今も懐かしく 美幸
コスモスに囲まる田屋の作業跡 敬子
身に入むや崩れし橋に茂る樹々 敬子
温室の茸にもある旬の味 敬子
謝りに了解てふ文菊日和 美和子
我が影に子犬が遊ぶ今日の月 美和子
どの茸も毒持つかもや色怪し 美和子
胸の鼓動初めてと言ふ茸料理 イサ子
コスモスの風にも負けず名も知らぬ イサ子
秋の野やいつしか列車も夢の中 イサ子
頂きし豪華や松茸土瓶蒸し 澄江
黄葉して夫と尋ねる東北路 澄江
身に入むや星につぶやく古き傷 澄江
今日のこと明日に古し新松子 一広
花火果て空ゆるみ行く人の声 一広
待ちわびる物のひとつに初紅葉 一広
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鈴木一広(Kazuhiro Suzuki)Email:ka.yariho3182@gmail.com