当地には梅雨はありませんが今年の初夏は何となく雨の日が続きました。そんな日々も2週間ほどでたちまち真夏の暑さがやって参りました。暑くても夏はやはり活動的な季節、俳句句材の多いこの夏を楽しみたいと一同張り切っています。
―作品抄―
鯒釣ればこれは雑魚と放り投げ 清裕
虎尾草を髪に挿したる日よいづこ 美幸
窓越しに見えては消えて夏の山 美幸
青楓雫と共に手に乗せて 美幸
父の日やきらりと光る腕時計 千恵
待ちまする月下美人のお出ましを 千恵
ビヤハウスまた飲もうねと子の便り 千恵
自転車で一気に降りる島薄暑 淳子
屋島寺の狸化けしか七変化 淳子
朝風呂や青葉時雨を湯気に聞く 淳子
時きたる第二の人生夏きたる 敬子
むせ返る市電の排気夏の朝 敬子
散りてなほ地上に燃ゆるデイコかな 敬子
山あいの神社に人行く夏の朝 きなこ
わだかまり溶かす夕陽の五能線 きなこ
緑陰に命をつむぐ子の笑顔 きなこ
外国船一夜泊りか夏の霧 イサ子
富士を追ふカメラの放列被ふ窓 イサ子
夏布団ふわふわ雲の中の夢 イサ子
セピア色の写真も笑ふパナマ帽 かずみ
船瀬炎ゆ主なき艇風もなき かずみ
炎天下裸足が跳ねる浜辺かな かずみ
アマリリス届く球根育つ愛 桜子
一夜漬けゆるり二人の釣忍 桜子
梅雨出水庭の花々客待てり 桜子
ペダル止め路傍の清水飲んだこと 恵利奈
梅雨入りや湿りせんべい増す甘さ 恵利奈
鳥のこゑ旬を知らせてさくらんぼ 恵利奈
水はねて羽搏く準備巣立鳥 美和子
手仕事のちょっと手を止め蝉の声 美和子
夏休みいつしかスクールバスも消え 美和子
夏めくや波音ざはとアンダンテ 一広
白龍のますます高し雲の峰 一広
夏雲にふと特攻機航空シヨウ 一広
号外!
今月号より、清裕さんに日本の俳句同好会での作品一句を投句して頂けることになりました。日本の香り豊かな句を楽しみに致しましょう。
俳句勉強会へのいざない!
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