本『合成生物学の衝撃』出版のお知らせ 〜ノースカロライナに留学していた毎日新聞記者、須田桃子著〜

『合成生物学の衝撃』

ノースカロライナに留学していた須田桃子さんの新しい本が出版されました〜

須田桃子さんからノースカロライナの皆さまへのメッセージです:

このたび、昨年(2016-2017)8月末までの1年間の米国留学中に取材した内容を
まとめた新著『合成生物学の衝撃』が文芸春秋から昨日、出版されましたので、
留学中にお世話になったノースカロライナの皆さまにご報告させて頂きます。

合成生物学は、生命の設計図であるDNAを改変したり、あるいは実験室で一か
ら合成して、自然界にいない新たな生物を作るという試みです。

生命の仕組みを「つくって理解する」ために始まった分野ですが、現在は新たな
バイオ燃料や医薬品・化粧品の原料生産の手段としても、産業界から熱い注目を
浴びています。一方、インターネットやGPSの開発で知られる米国防総省の軍
事研究機関DARPA(国防高等研究計画局)もこの分野に早くから目を付け、
投資額は年々、伸びています。

留学中はノースカロライナ州立大学のGenetic Engineering and Society Center
に客員研究員として所属し、DCやNY、ボストン、カリフォルニアなど方々へ
出かけては、合成生物学の研究者やDARPAのプログラム・マネージャー、倫
理学者らにインタビューを重ねました。

本の原稿は、帰国後、数カ月間かけて書きました。
合成生物学の歴史や幾つかの最新の研究の話題、DARPAの投資などについて、
研究者の肉声を通して紹介し、人類の未来を変えうるこの分野の可能性と危うさ
をできる限り分かりやすく描いたつもりです。
もし機会がありましたら、お手にとって頂けたら嬉しいです。文芸春秋の紹介の
ページはこちらです↓
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163908243

また、帰国後に社内で提案した企画が通り、現在、科学面で仲間と一緒に「幻の
科学技術立国」という連載を掲載しています。
近年の日本の研究力低下の実態と背景を描く企画です。今のところなかなか好評
なのでご紹介させてください↓
https://mainichi.jp/ch180409438i/%E5%B9%BB%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8A%80%E8%A1%93%E7%AB%8B%E5%9B%BD

それでは、これからもよろしくお願いいたします。

須田桃子